バートモスの責任 - 虫熊はCyberpunk 2077に登場する可読可能なチップである。
バートモス以前のネットは、幾千もの脅威に満ちていた。ただ、それと同時に幾千ものチャンス も転がっていたのだ。当然、システム全体は不安定だった。企業のランナーは戦後の不良AIと 綱引きをし、金融相場は暴落、ウイルスは制御なく進化を続け、自宅で神経回路が焼き切られ たランナーがたびたび発見された。バートモスはネットを、今にもピンが引き抜かれそうな手 榴弾として捉えていた。そして、彼は自らそのピンを引き抜いたのだ。
もはやどうだっていい、世界なんか燃えちまえ、って。
バートモスはシステムをひっくり返し、誰もがそのとばっちりを食らった。現状を見てみるとい い... 結局企業が上に立ち、ネットがクラッシュした後に私たちを守るはずだったブラックウォー ルも、ネットウォッチの道具のひとつに過ぎない...
バートモスの登場以前、ネットは未開のジャングルだった。うまく立ち回れば、なんとか生き延びられるかもしれない。そういう自由な場所だった。バートモス以降のネットは空港の手荷物 検査にそっくりだ。一歩進むごとに、ネットウォッチに書類を確認され、体腔検査までされる。もちろん... 人々の安全を思ってのことではあるが...